ホーム > KOYUKAI FRIENDS > 【管理栄養士が解説】意外と多い?高齢者の栄養不足|低栄養とフレイルの関係・食事のポイント

KOYUKAI FRIENDS

【管理栄養士が解説】意外と多い?高齢者の栄養不足|低栄養とフレイルの関係・食事のポイント

栄養不足とは、身体の維持・健康を保つために必要なエネルギーやタンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足している状態を指します。栄養不足が続くと低栄養傾向となり、体重の減少や筋肉の衰え、免疫力の低下により肺炎などの感染症のリスクが高まります。さらに、低栄養は高齢による虚弱、いわゆるフレイルにつながる可能性があります。この記事では、低栄養とフレイルの関係、食事から栄養を摂るポイントを病院の管理栄養士が解説します。

 

 

 

どれくらいの人が低栄養傾向になっている?

令和6年国民健康・栄養調査報告によると、65歳以上の高齢者のうち低栄養傾向である人(BMI≦20kg/m²)の割合は、男性12.7%、女性25.2%という結果でした(厚生労働省:令和6年国民健康・栄養調査報告)。この結果から、高齢者の5〜6人に1人は低栄養傾向にあると考えられています。

 

BMIとは?

BMI(Body Mass Index)はボディマス指数と呼ばれ、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。成人では国際的な指標として用いられています。

 

BMIの計算方法

BMI(kg/m²)=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

 

日本肥満学会の判定基準(BMI値(kg/m²))

    • 18.5未満:低体重
    • 18.5〜25未満:普通体重
    • 25以上:肥満

例えば、身長156cmの方の場合、体重45kgのBMIは18.49kg/m²で低体重(BMI<18.5kg/m²)と判定され、さらに低栄養傾向(BMI≦20kg/m²)の可能性があります。低栄養傾向にならないために、日頃からバランスのよい食事を心がけましょう。

 

 

 

低栄養とフレイルの関係

フレイルとは、加齢や疾患によって身体的・精神的にさまざまな機能が少しずつ衰え、心身のストレスに脆弱になった状態のことです。フレイルの要因の一つが低栄養です。「低栄養→筋力・身体機能の低下→活動量の低下→食欲の低下……」という悪循環がフレイルの進行につながります(詳しくはKOYUKAI FRIENDS「低栄養とフレイルの関係」を参照)。

 

特に高齢者は糖尿病や高血圧、骨粗しょう症などの慢性疾患、がんなどの病気を抱えているケースがあるため、注意が必要です。

 

 

フレイルチェックをしてみましょう

5つの質問に「はい」または「いいえ」を選択してください。

質問はいいいえ
1)ウォーキングなどの運動を週に1回以上していますか?0点1点
2)以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか?1点0点
3)6ヶ月間で2〜3kg以上の体重減少がありましたか?1点0点
4)5分前のことを思い出せますか?0点1点
5)(ここ2週間)わけものなく疲れたような感じがする1点0点

 

回答を点数化してみましょう。点数の合計が3点以上の場合はフレイル、1点または2点の場合はプレフレイル、0点の場合は健常と評価します。3点以上の場合、低栄養によってフレイルになっている可能性があるということです。

 
( 参考:国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター│介護予防ガイド 通常版

 

 

 

食事から栄養を摂るポイント

栄養不足の原因として、食事量や食欲の減少、摂食嚥下(せっしょくえんげ)機能の低下(食べ物が噛みにくい、飲み込みにくい)などが挙げられます。
また、さまざまな理由から、食事を自分で用意することが難しくなる場合もあります。

 

日頃から食事をしっかりとることが栄養不足の改善につながります。ご自身やご家族で食事を準備することが難しい場合は、次のようなポイントを参考にしながらスーパーの惣菜や宅配食、栄養補助食品を上手に活用することをおすすめします。

 

ポイント1スーパーの惣菜を活用

買い物に行ける方はスーパーの惣菜を利用されることが多いと思います。惣菜を選ぶ時は次のようなことに注意して選びましょう。

  • メインのおかずは同じものが連続しないようする。
  • 野菜を取り入れる。
  • 主食になるものを食べる。

 

ポイント2│宅配食の利用

買い物に行くことが難しい場合でも、お弁当を自宅まで配達してくれる「宅配食」というサービスがあります。高齢者向けの宅配食サービスもさまざまありますので、栄養バランスのとれたメニューを選ぶとよいでしょう。

 

ポイント3│栄養補助食品を取り入れる

栄養補助食品とは、食事だけでは必要量を満たすことができない栄養素を補うことを目的とした食品です。ドラックストアやスーパー、コンビニでも購入することができます。また、医薬品に分類される栄養剤もあるため、必要に応じて、かかりつけの医師に相談してみるとよいでしょう。

 

 

【記事監修】西宮協立脳神経外科病院 栄養サポートチーム(NST)

ページの先頭へ


メニューを閉じる