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脳梗塞になったら 〜その時、どうする?〜

脳血管疾患の患者さんの約58%が脳梗塞を原因として亡くなっているというデータがあります(※)。脳梗塞は、高齢化が進む日本で、今後ますます患者数増加が予想されている病気です。後遺症が残る場合もある脳梗塞。どうすれば症状を軽減できるのでしょうか? よく「脳梗塞は時間との闘いだ!」と言われます。手遅れにならないために。脳梗塞の前兆からその対処法についてご紹介します。

 

※平成26年(2014)人口動態統計(確定数)の概況(厚生労働省)

 

 

 

 

脳梗塞とは?

脳梗塞とは血管が詰まって脳が死に、その部分の機能が失われる病気です。詰まった血管、他からの側副血行の発達程度で症状や重症度はさまざまです。

 

高血圧と関連が深いラクナ梗塞、脂質異常症と関連が深いアテローム血栓性脳梗塞、心房細動という不整脈と関連が深い心原性脳塞栓の3タイプが代表的ですが、ピルの服用や自己免疫疾患などで若年者にも発症することがあります。

 

 

 

 

脳梗塞は時間との闘い

血管が詰まっても、脳は直ちに死ぬ部分から、仮死状態で機能だけ低下している部分までさまざま。そして後者は血流を回復させると救える可能性があります。もちろん血流回復は早い方がよく、発症後最長でもtPA(※)投与は4.5時間以内、血管内治療は8時間以内と決められており、時間との闘いと言われるゆえんです。

 

※tPAとは……血管に詰まった血栓(血のかたまり)を溶かすために投与する製剤。発症後4.5時間以内で使用可能。

 

 

 

 

【脳梗塞のサイン】FASTを覚えておこう!

FAST(ファスト)は脳梗塞の症状に気づくための簡単なチェック項目と取るべき対応を示すものです。「FAST=速く」つまり、緊急を意味します。以下の症状に気づいたら、すぐに受診しましょう。

 

 

 

 

●Face(フェイス)

笑顔になった時に左右同程度、口角があがるかどうかを確認します。片側の口角が下がったり、そこからよだれが出たりする症状が見られることがあります。

 

 

 

 

●Arm(アーム)

手の平を上にして両腕を伸ばし床と水平になるまで挙げたまま、キープできるかどうかを確認します。片腕だけ、力が入らずだらんと下がってしまうと手のまひの前兆の可能性があります。

 

 

 

 

●Speech(スピーチ)

いつも通りしゃべることができるかどうかを確認します。言葉がうまく出てこなかったり、ろれつが回っていない場合は言語障害の前兆の可能性があります。

 

 

 

 

●Time(タイム)

Face、Arm、Speechの3つのうち、ひとつでも当てはまる症状があれば脳梗塞の疑いがあります。症状に気づいたら時間を確認してすぐに救急車を呼びましょう。発症時刻からどのぐらい経過しているかで治療法が異なります。

 

 

 

 

脳梗塞が起きたら

脳梗塞の症状か自信がない、症状の程度が軽い、すぐに治った、夜中だから……等で受診をためらう方が多くおられます。でも正確な診断は医師でも困難なことがあり、ためらって手遅れになるよりも、もし外れていたらその方がラッキーと考えて直ちに救急車を呼んでください。発症からの時間で治療方針が変わることもあるので発症時刻も重要です。

 

「FAST:顔・腕・言葉ですぐ受診、発症時刻も忘れずに(脳卒中協会の標語を改変)」

 

 

 

 

予防するために

脳血管に狭窄(きょうさく)がある場合、程度によっては厳重な抗血小板療法(血液サラサラ)が必要ですし、場合によっては血管を拡げる、バイパスをつける等の予防的手術/血管内手術が必要になります。狭窄があっても症状は通常ないので、一度脳ドック(または脳MRI/A検査)を受けておくとよいでしょう。

 

また今は大丈夫でも、喫煙や生活習慣病を放置すると動脈硬化が進み、脳血管狭窄や脳梗塞につながります。血圧、悪玉コレステロール、血糖値が少々高くても自覚症状は乏しく、服薬する有り難みには欠けますが、普段からのコントロールが重要です。

 

通常、予防的な抗血小板剤内服までは不要です。ただし心房細動は非常に脳梗塞発症リスクが高く、予防的に抗凝固薬を服薬する必要があるので注意してください。

 

 

( 2018.06発行│広報誌「甲友会ナウ」vol.41より)

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